動脈硬化を予防・改善する食べ物

動脈硬化を予防・改善する食べ物はいろいろあるものの、 注目すべきは「にんにく」、「ビタミンB」、「ザクロ」の3つです。
  • にんにく
  • ビタミンB
  • ザクロ

ただし、これら栄養素を十分に摂取しているからといって、 動脈硬化を進行させる危険な食べ物を摂取している場合、 それが帳消しになる訳ではありません。

動脈効果の原因や食べ物については、 動脈硬化の原因をご参照下さい。


にんにく

にんにくは、以下の通り動脈硬化の予防・改善に非常に効果が高い食べ物です。

にんにくの有効性
  • HDLコレステロール(善玉コレステロール)を上げる効果
  • LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げる効果
  • 総コレステロールを下げる効果
  • 血圧を下げる効果
  • 末梢血管の拡張

にんにく
1999年ドイツのフンボルト大学で152名を対象に行われた研究「ニンニクのアテローム性動脈硬化に対する効果」によると、 成人に毎日900mgのにんにくを与えたところ、 プラセボ群(偽薬)と比較して、 アテローム性動脈硬化におけるプラークの蓄積を有意に減少させました。

また、 2007年イランのシラーズ大学で行われた「高脂血症(脂質異常症)患者のにんにく効果」によると、 高コレステロール症状を持つ人を対象に 6週間以上1日2回、400mgのにんにく(1mgアリシン相当)を投与したところ、 総コレステロールは12.1%、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は17.3%、 また、トリグリセリド(中性脂肪)は6.3%それぞれ減少し、 HDLコレステロール(善玉コレステロール)は15.7%増加していました。

ビタミンB

ビタミンのうち、特にビタミンB6とB12の欠乏は動脈硬化を促進する危険因子とみなされています。

鹿児島大学の研究によると、 ビタミンB6の低レベルによって引き起こされる酸化的ストレスは、 ラットにおけるホモシステイン誘発性アテローム性動脈硬化症の発症を促進する」と発表しています。

また、米国南カリフォルニア大学(USC)ケック医学校によって行われた 研究「高容量ビタミンB補充とアテローム性動脈硬化の進行」では、 「ビタミンBが頸動脈の厚さの進行を減少させることはなかったものの、 早期無症状時のアテローム性動脈硬化の進行に有意な治療効果がある」と述べています。

その他、 アメリカ心臓協会においても、 ビタミンBのサプリメントは、 一部の人にとって、脳卒中のリスクを減らす可能性がある、と明言しています。

ただし、アメリカ心臓協会は、 「ビタミンBのサプリメントだけに頼るのではなく、 余分なカロリー、飽和脂肪、トランス脂肪、ナトリウム、コレステロールを制限した バランスのとれた栄養価の高い食事にビタミンBのサプリメントが代わるものではない。」とも述べています。

トランス脂肪酸の取り過ぎの危険性については、 トランス脂肪酸のリスクと多く含まれる食品をご参照下さい。

ザクロ

ザクロ
ザクロジュースの抗酸化作用により、 アテローム性動脈硬化を緩和し、 治療する効果が注目されています。

イスラエルで行われた「ざくろの消費量と酸化ストレス、アテローム性動脈硬化に関わる研究」によると、 健康な男性ボランティアとマウスを使って、ザクロジュースの消費と、 リポタンパク質の酸化、血小板凝集、アテローム性動脈硬化症を調べたところ、 人において、 LDLコレステロール感受性を削減し、 過酸化脂質から保護するHDLエステラーゼを20%増加させた、と発表しています。

マウスにおいては、ザクロジュース取得後、 LDLの酸化は90%削減され、脂質の過酸化や活性酸素の削減にも関連していました。

また、水を与えられたマウスと比較すると、 アテローム性動脈硬化の病変の大きさを44%削減しました。

その結果、 ザクロジュースは、アテローム性動脈硬化の予防・改善に効果があると述べています。

また、他の研究では、 ザクロ果汁に含まれる酸化防止剤のレベルは ブルーベリー、クランベリー、オレンジ、さらに赤ワインを含め、 他のフルーツジュースに見られるものよりも高いと述べており、 この抗酸化作用がアテローム性動脈硬化の予防に効果があるとしています。


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