立つだけダイエット
立つだけ、あるいは、立ちながら作業をするだけで、 ダイエット効果があります。男性の25%、女性の20%は1日に10時間以上、 座って生活しており、 この時間の一部を立つ時間に変えるだけで、 自然と痩せていくことが期待できます。
ここでは、立つだけダイエットとその効果、 ウォーキングマシンを使ったダイエットなどについて、 紹介しています。
人は1日に、どれくらい座っているのか
生活スタイルや仕事の内容によるものの、 厚生労働省が発表している「身体不活動の時間(平日)」によると、 男性の25.8%、女性の20.3%が1日に10時間以上、座って生活しています。特に男性では50~59歳(28%)、 女性では20~29歳(25.6%)が座っている時間が最も多くなっています。
身体不活動時間(消費カロリーが少ない)に含まれるもの
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この座っている時間の一部を立つ習慣に変更することで、 ダイエットに効果があります。
立つだけでどれくらい痩せるのか
立つだけダイエットでは、 1ヶ月におよそ0.4kg、1年で4.8kg痩せることが可能です。
立つだけでどれくらい痩せるのか
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備考:
※1:1日3時間、座っている時間を立つ時間に変更した場合
※1:1日3時間、座っている時間を立つ時間に変更した場合
チェスター大学
チェスター大学のジョン・バックリー博士によると、 「1日に3時間立って作業することは、 1日あたり、144キロカロリー多く消費できる」とし、 年間では30,000キロカロリーに相当し(営業日換算を用いていると思われる)、 約3.6kgの減量に繋がる、と発表しています。理論値
厚生労働省が推奨している「運動基準・運動指針」に用いられている「メッツ(身体活動によるエネルギー消費量)」によると、 座っている時のメッツは1.3~1.5メッツで、立っている時のメッツは1.8~2.3メッツと定義されています。
身体活動によるエネルギー消費量(メッツ)
座って本や新聞を読む | 1.3メッツ |
座って会話、オフィスワーク | 1.5メッツ |
立って会話 | 1.8メッツ |
立って食事、料理の準備などの軽い動作 | 2.0メッツ |
立ち仕事 | 2.3メッツ |
このメッツを用いて計算すると、 体重60kgの人が3時間、 座っている姿勢から 立つ姿勢に変更すると、 1日あたり消費カロリーが90kcal~126kcal増加します。
1kgやせるのに7,000kcal必要であるという理論に当てはめると、 立っているだけで0.38kg、軽い動作を取り入れると0.54kg痩せることにつながります(※)。
立つだけでのダイエット効果
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※備考:
- 座っている時:1.3(メッツ) × 3時間 × 60kg(体重) × 30日 = 7,020kcal
- 立っている時:1.8(メッツ) × 3時間 × 60kg(体重) × 30日 = 9,720kcal
- 軽い動作を取り入れた時:2.0(メッツ) × 3時間 × 60kg(体重) × 30日 = 10,800kcal
立つ時間を増やすには
立つ時間を増やすには、 普段座って行う行為を、 立って行うよう変更するだけです。
立つ時間を増やすには
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更に効果を上げるには
海外では、立って仕事をするだけでなく、 ランニングマシン(ウォーキングマシン)を使い、 ゆったりとしたペースで歩きながら、 仕事をするスタイルが一部の会社で取り入れられつつあります。これは 会社の帰りにスポーツジムに寄ってランニングを行うよりも、 仕事中にランニングマシンを使うことで、 仕事の効率を上げ、かつ、 余暇をより他の時間に費やしたい、 というアメリカの合理主義的発想から生まれた習慣と言えるかもしれません。
ただし、ウォーキングマシン上での長時間かつ長期間作業は、 足の痛み、腰の痛みなどの弊害も報告されているため、 注意が必要です。