タバコをやめる効果(美容編)

タバコをやめる効果(美容編)
双子(タバコを吸わないA、吸うB)

「毎日30本タバコを吸うことによる皮膚の老化は、 70歳までに14年分の老化に相当する可能性がある」とも指摘されるように、 タバコはシワ、たるみ、毛穴、目の下のクマなど様々な肌老化の原因になります。

またこのタバコによる肌の老化は、 タバコを吸う本人のみならず、 副流煙による受動喫煙者にも影響します。


なぜタバコが肌の老化を促すのか

タバコをやめる効果(美容編)
双子(タバコを吸わないA、吸うB)

タバコがもたらす健康被害の種類は多いものの、 その中でも特に肌・美容への影響は以下の通りです。

なぜタバコが肌の老化を促すのか
■血流悪化
  • 新陳代謝の低下
■肌の水分量やコラーゲン分解
  • 顔のたるみ
  • 目元のたるみ
  • 皮膚の菲薄化(薄くなること)
  • 毛穴の増加
  • シワ、小じわの増加
  • 目の下のクマ
■その他
  • シミの増加
  • 熱による肌の損傷
  • 喫煙中の目や口を細める反復動作による小じわの増加
  • 睡眠不足による血流悪化
  • ストレス(コルチゾール)の増加
  • ニコチンによる皮膚の変色
  • 動脈硬化の亢進による血流の悪化
  • インスリン抵抗性を高めることによる肌の糖化

血流悪化とその影響

タバコが血流を悪化させるのは、主に以下の作用によるものです。
  • フィブリノゲンのレベルを上昇
  • ヘモグロビン、酸素量の減少
タバコはフィブリノゲンのレベルを上昇させる効果があります。 このフィブリノゲンは血液を凝固させる作用があることから、 フィブリノゲンが増加すると、血液が粘性になり、ドロドロ血液になってしまいます。

1984年に発表された論文「喫煙によって誘発される皮膚血流量の減少(以下略)」によると、 10分間、2本のタバコを吸うことにより、皮膚血流量が18.2(±4.8)%減少した、と報告されています。

1995年に発表された論文「受動喫煙と心臓病のメカニズムとリスク」によると、 タバコの煙(受動喫煙を含む)による血流量の減少は、 1分以内にその心拍数を30%上昇させるほどである、と記述されています。

また、タバコに含まれる一酸化炭素は 酸素の200倍以上ヘモグロビンと結合しやすいという性格があり、 タバコを吸うことで、血流が減少するだけでなく、 血液中の酸素も大幅に減ってしまいます。

2011年に発表された研究「喫煙前後の顔の皮膚における酸素含有量の変化」によると、 酸素含有量が有意に減少し、 喫煙は早期の皮膚老化の根本的な原因であることが示された、と発表しています。

このような血流の悪化と、 身体の細胞が必要とする栄養と酸素量が大きく減ってしまうことから、 喫煙は新陳代謝の低下や様々な肌の老化の原因となります。

肌の水分量やコラーゲン分解による影響

タバコの煙は、コラーゲンとエラスチンの破壊を誘発します。 2002年に発表された「喫煙によるコラーゲン、細胞外マトリックス(以下略)」によると、 喫煙者と非喫煙者を比較したところ、喫煙者は1型および3型コラーゲンの合成速度が、 おのおの18%、22%遅かったと発表しています。

このコラーゲンやエラスチンの減少は、 肌の弾力性を失わせ、たるみを作ってしまうほか、 水分量や血流量の減少などと相まって、シワや大きな毛穴の原因となります。

その他

タバコをやめる効果(美容編)
ジョンホプキンスの調査によると、 喫煙者は非喫煙者より、 午前中に4倍以上眠さを感じる可能性がある、という結果があります。

これは、夜間のニコチン離脱症状によるもので、 身体がニコチンを欲するあまり、中途覚醒(睡眠途中に目を覚まさせること)を促すからです。

その結果、睡眠不足による血流の悪化から、 目の下のクマを生成します。

また、特にタバコを原因とするシワは、海外では「スモーカーライン」とも呼ばれ、 喫煙時に目を極端に細める動作の反復が、目元や口元のシワを作ります。

また、タバコは副腎皮質刺激ホルモンを刺激することで、 メラニンの元となる物質(PMMC)を産出するため、 喫煙によってメラニンの増加や色素沈着による肌のくすみにつながります。

その他、 指、爪、歯などニコチンが触れる部分の皮膚は長い喫煙習慣により、 変色してしまいます。

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