タウリンの効果（目・目薬）

タウリンが目に重要と考えられているのは、目の酸化防止剤として、各種細胞を保護し、目の機能を正しく調整しているためです。

そのため、タウリンは人間を含めた哺乳類の目、特に網膜に高濃度で存在します。

しかし、老化（加齢により失われる）や他の原因によってタウリン濃度が低下すると、目を保護する作用が失われ、かすみ、渇き、疲れのほか、目の疾患、視力障害、最悪の場合には、視力の喪失につながります。

タウリンによる目の効果　一覧

タウリンによる目の効果

■網膜

網膜の保護（酸化ストレス、グルコース、薬物など）
加齢性黄斑変性症

■目薬の有効成分として

加齢による目の症状（かすみ、渇き、疲れなど）
白内障、角膜の損傷など

網膜の保護

タウリンは目の網膜を保護する働きがあります。

この目の網膜を保護する働きは、糖尿病の3大合併症の一つである糖尿病性網膜症などを改善するほか、酸化ストレスから目を保護したり、網膜に影響を与えるいくつかの薬物などからも目を保護します。

また、加齢によって網膜の中心部にある黄色の部位（黄斑）が損傷していく加齢性黄斑変性症から保護する役割もあります。

中国で行われた研究（※1）によると、人工的に作られた糖尿病ラットに、タウリンのサプリメントを与えたところ、糖尿病性網膜症を改善しました。

また、アメリカでの研究（※2）では、「ヒトだけでなく動物における視覚障害は、タウリンの欠乏に起因することが確立されている。」と前置きし、「タウリンの枯渇は著しい網膜病変をもたらす。」と発表しています。

その他多くの研究（※3、※4）でも、タウリンが網膜を損傷から守り、網膜の機能を維持する上でタウリンは必要不可欠であると述べられています。

参考：
※1：2008年「食餌によるタウリンの補給はストレプトゾトシン誘発性SDラットにおいて、グルタミン酸の抗興奮毒性を介して、糖尿病性網膜症を改善する」
※2：2002年「タウリン：網膜の生理機能の証拠」
※3：2007年「タウリンは、SDラットにおいて、酸化防止剤および抗アポトーシス機構によって、光化学ストレスによって生成される網膜の損傷を低減する」
※4：1985年「タウリン：その生物学的役割と臨床的意義」