セサミンの肝臓への効果

セサミンの効果一覧
セサミンは、肝臓を保護し、 肝臓の機能を回復する効果があります。

このセサミンの肝臓に対する効果は、 アルコールによって損傷した肝臓を保護する効果や、 酸化による損傷から肝臓を保護する効果、 肝毒性を有する物質から肝臓を保護する効果、 アルコールの代謝を促進する効果など、 様々な効果が認められています。

ここでは、セサミンの効果のうち、 肝臓に対する効果について、紹介しています。


酸化的損傷から肝臓を保護する

セサミンの効果 酸化的損傷から肝臓を保護する
セサミンは肝臓を酸化による損傷から守る働きがあります。

東北工業大学で行われた研究(※1)によると、 生きたラットの肝臓、腎臓および下大静脈において、 セサミンとエピセサミンの混合物の抗酸化効果を評価したところ、 セサミンは他の臓器に影響を与えず、 肝臓でのフリーラジカル(TEMPOL)の半減期を10~15%短縮しました。

また、 この効果は、投与後少なくとも3時間維持し、 その後24時間で消失しました。

この結果より、 「セサミンがフリーラジカル(TEMPOL)の還元に関連する細胞の調節を介して、 肝臓に効果的な抗酸化活性があることを示唆している。」と発表しています。

また、別の研究(※2)によると、 セサミンによる代謝物は、活性酸素のラジカルに対して、 強力な消去活性を示し、セサミンは肝臓を酸化的損傷から保護する効果がある、としています。

参考:
※1:2003年「セサミンを摂取したラット肝臓における新規抗酸化代謝物」
※2:2013年「無線周波ESR法によるin vivoでの肝の還元能力に対するセサミンの抗酸化効果の評価」

アルコール、脂質、細胞障害からの保護

セサミンの効果 アルコール、脂質、細胞障害からの保護
セサミンが肝臓の機能を回復する効果が認められています。

サントリーと大学が行った共同研究(※1)によると、 肝障害を持つマウスに対して、 13日間、0.5%の栄養レベルで、 セサミンとエピセサミンの混合物(51.1:48.2)を与えたところ、 抗炎症作用を持つ物質の割合を大幅に増加させ、 アルコール(エタノール)の連続吸入によって引き起こされる 総コレステロール、トリグリセリド、総ビリルビンなどの値を改善しました。

また、 肝臓における脂質の蓄積も防止したほか、 肝臓における細胞の障害(空胞変性)も防止しました。

これら結果を受け、 「セサミンおよびリグナン化合物は肝機能を改善する能力を有する」と発表しています。

参考:
※1:1993年「げっ歯類におけるアルコールまたは四塩化炭素によって引き起こされた肝臓障害に対するセサミンの保護効果」

アルコール代謝、脂質代謝の調整

セサミンの効果 アルコール代謝、脂質代謝の調整
セサミンがアルコール代謝を促進する効果は広く認められていますが、 2004年に行われた研究(※1)によると、 セサミンがアルコールの代謝だけでなく、脂質を調整する機能を有していました。

この研究では、 オリーブオイルに溶かしたセサミンが、 38の遺伝子の発現を上昇させ、 うち、16は脂質代謝機能を促進するたんぱく質で、 その他、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、アルコール代謝酵素の遺伝子の発現を誘導しました。

これらの結果より、 「セサミンは、mRNAレベルでの脂質、及びアルコールの代謝を調節することを示唆している。」と発表しています。

参考:
※1:2004年「ラットの肝臓における脂質とアルコール代謝酵素の転写レベルに対するゴマリグナン セサミンの調整作用」

肝毒性を防止

セサミンの効果 肝毒性を防止
豆類など、食事に少量含まれるニッケルは、 肝臓に溜まりやすく、アレルギーやがん(酸化ニッケル)の原因になる場合があります。

中国で行われた研究(※1)によると、 セサミンがニッケルによって誘発される肝毒性を防止し、 抗酸化酵素の活性を回復させることで、肝臓を保護する効果があった、 と発表しています。

参考:
※1:2013年「セサミンはニッケル誘発性酸化的DNA損傷およびPI3K-Akt経路によるアポトーシスから肝臓を保護する」





トップへ
関連記事
メニュー 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加